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山崎石材店のお墓の地震対策|考え方と6つの具体的方法

お墓の地震・耐震対策と言うと、
・ステンレスの心棒を入れて・・・
・金具で固定・・・
といったあたりがわかりやすく、見た目もやってる感がありますが、どうせやるのであれば、本当に効果のある地震対策を考えませんか。

まず、一つ一つの対策には、一長一短があり、その複数を組み合わせる対策が非常に有効です。
実際の地震が来た時にどのような効果を期待するのかによって、お墓の地震・耐震対策は、その組み合わせ方に費用、そして設計さえも変わってきます。

お墓の地震の被害

山崎石材店が、まず初めに行う地震・耐震対策は、お客さまのご要望をしっかりと伺うことです。
地震に対して、墓所・墓石をどのように守りたいのか、どの程度の対策を望まれるのかを、具体的な例を挙げながら、お聴きします。
そして、そのご要望を叶えるために必要な対策を、総合的にご提案させていただいています。

ここでもう一つ大切なことは、墓地の地盤の状況と周辺状況の調査です。
地下水が浅いのか、砂質地盤か丘陵地か、切土(※1)なのか、盛土(※2)なのか。

(※1)地山を切り開いた地盤
(※2)土を持ってきて整地した地盤

あるいは、隣に墓石が立っているのか、経過年数やその地震対策についても調査します。
その上で、実際に地震が起きた場合に想定される状況を具体的に推測し、その結果として想定される被害をお示しします。

そして、次に、お客さまのご要望に基づいて、防ぎたいお墓の被害に対する対策を総合的にご提案させていただきます。

古くから使われている堅強な地盤のうえにあるお墓と、湿地を埋め立てて造成し地震の際に液状化などの事態が想定される場所のお墓で、地震対策が同じであっていいはずがないと、山崎石材店では考えています。

それでは、具体的な地震・耐震対策を一つ一つご紹介いたします。

(1)免震ステンレス心棒工法

免震ステンレス心棒工法

震度6 強を記録した中越地震・中越沖地震でお墓の被害を免れた実績のある工法です。

例えば「無垢の直径25mm ステンレス心棒を使用した免震構造」。
墓石の中心に直径60mm の貫通穴をあけますが、心棒を接着剤などで固定せず、 遊びをつくることで墓石の重心を低い位置に保ち、倒壊を防ぎます。 強い揺れにより、接着面が切れ、多少ずれたとしても、もっとも被害の大きい 竿石(一番上の石)の倒壊を防ぎ、簡単に修復することが可能です。

従来のステンレス心棒を入れる工法は、実は、大きな問題があります。
従来の工法では、心棒を完全に接着剤などで固定することから、結果として石全体の重心が高くなり、不安定になります。
そして、一つの塊としての重さが非常に重くなります。

この対策をしたお墓が、実際の地震に合うとどうなるのかというと、固定したお墓全体が同時に揺れることで、返って大きな被害が出てしまうことになります。
また、もう一つの問題である重さの問題。一つの石が重くなりすぎるとクレーンなどの重機を使っても吊り上げることができなくなり、その結果、修理が非常に難しくなります。
先の東日本大震災では、このような修復困難なお墓の被害状況を、多く見てきました。

山崎石材店の免震ステンレス心棒工法では、重心は、それぞれの石の中にとどまることにより、それぞれに「遊び」が生まれ、後で説明する耐震性のある接着剤やシリコンパッドなどとの相乗効果により揺れを分散させ、仮にその限度を超えた場合でも、もっとも大きな被害を出す可能性が高い、棹石の倒壊を防ぐことを目的にしています。

棹石さえ落ちなければ、被害は少なく、修理は比較的簡単で、費用も少なく済みます。

(2)三方向ダブル仕様のステンレスコーナー金具

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一般的に用いられている耐震金具というのは、おおよそ、 こちらのように 二方向のシングルのものが主流です。

しかし山崎石材店が用いているのは、三方向、つまり、石と石、さらに基礎を同時に一体化する特製ステンレス金具です。

二方向のものは、一つの方向に強い力が加わった時に弱いという特徴があります。
実際に、東日本大震災のお墓の被害状況を見ると、強い土圧がかかる状況で、この金具と接着剤のみで補強してあったお墓にはほとんど効果がないケースを見聞きしています。

三方向であれば、まず、金具そのものの強度が高いため、ねじれに強いです。
そして、基礎とも同時に結合するため、一体化されます。

ただし、デメリットとして、(1)のところにも書いた通り、一体化することが重心を高くすることにつながりますので、
土圧をコントロールすることや、地盤対策も合わせて行うなど、総合的な検討のもと採用しています。

(3)基礎コンクリートとの鉄筋一体化工法

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墓石の土台となる基礎コンクリートと、石を鉄筋でつなぐことで、横ずれや土圧に非常に強固に対抗します。

石に貫通穴をあけることになるので、多少費用がかかりますが、地盤が強固なところでは、それだけで非常に有効な工法です。
地盤が悪いところでは、後で説明する地盤対策工法と組み合わせることが有効です。

鉄筋を貫通穴に通したうえでモルタルなどの接着剤で固定します。

(4)各種隠し金具

角部材の場所や形状に合わせて、地震の揺れによる石材のずれを抑制します。
さびに強いステンレス製です。

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「上下ピン結合による補強工法」の様子

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IMGP2588 (600x450)

(5)D-BOX工法

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この工法の一番の目的は、地盤の強化ですが、その特徴から振動を低減する効果があります。

お米の倉庫にお米の入った紙袋が天井まで積み上げられているのをご覧になったことがあると思います。
あの、紙袋、一番下の方のお米には相当な重みがかかっているはずです。
なのに、袋が破れないのはなぜか。

その理由は、袋の中の米粒同士が非常に強い摩擦を生み出しているために、袋にかかる力を逃がしているからなのです。
D-BOX工法はその摩擦力を地盤強化に応用している工法なのですが、同じ原理で振動を低減する効果もあります。

山崎石材店はD-BOX工法の認定取扱店です。

D-BOX工法については こちら をご覧ください。

(6)耐震シリコン&耐震ゴムパッド&耐震接着剤

振動実験で、震度7の環境での効果が実証されているシリコンパッド、ゴムパッド、そして接着剤を必要に応じて、組み合わせて採用しています。
山崎石材店では、「お墓の修理ができる」ことをもっとも重要視しており、そのうえでお客さまのご要望と摺合せをして最適な墓所の耐震・免震補強の組み合わせを都度選択しています。
「これさえやっとけば大丈夫」のような画一的な地震対策はやりません。

半透明のものが「シリコンパッド」耐震度7
グレーが高層ビルなどにも用いられる「ブチルゴム」耐震度7
黒いのが「石材用耐震目地剤」

DSCN5527 (1) (600x450)

ここまで、6つの地震対策を個別にご紹介いたしました。

それぞれ一長一短があり、最大限組み合わせたとしても、それだけでどんな地震が起きても大丈夫、というものはありません。

ですので、もっとも大切なのは、地震が起きた時に頼れる石材店を決めておくことです。
かかりつけの医者、ならぬ、かかりつけの石屋(笑)です。

想定される被害のうち、優先順位をつけ、コントロールできる範囲で被害を最小限に抑え、地震被害が起きてもできるだけ費用をかけずにお墓の修理する。
これが、山崎石材店が考える、最良の地震対策です。

墓石・お墓の専門家 茨城県の山崎石材店


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山崎石材店の代表 十三代目 山崎哲男です。石と海外旅行が大好きです。

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